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腎臓内科

診療内容と特色

私たちりんくう総合医療センター腎臓内科の第一の目標は腎臓病の撲滅です。これはすべての腎臓内科医の目標でもあります。
しかしながら、腎臓病は特に慢性の腎臓病は末期に至るまで症状のないことが多く、 発見が遅れがちで,発見された時には病気が進行しており、腎臓の機能を回復することが不可能な事も多々あります。 そうなるとさまざまな健康上の不都合が生じ、健康状態とともに生活の質も低下することになります。
私たちの第二の目標はこのような患者様方にできる限り生活の質を高めていただくことです。
このことに対応して、私たちの診療内容は次の3つに分けることができます。
1) 腎臓病の早期発見と治療
2) 保存期腎不全の治療
3) 透析患者様方の生活の質の保全と向上
1)の「腎臓病の早期発見と治療」が第一の目標である腎臓病の撲滅を目的とした診療であり、 2)と3)が第二の目標である腎臓病の患者様方の健康維持と生活の質の保全・向上を目指す診療です。

1)腎臓病の早期発見と治療

以下の図1は私たちが参加しております「日本透析導入研究会」の参加施設のデータによります。

初療~導入までの期間

横軸の「初診~導入までの期間」とは、腎臓内科初診の後、腎機能が完全に廃絶したために、 透析を受けなければならなくなるまでの期間です。縦軸はその患者様の人数です。 16日以内の透析開始が圧倒的に多いのがわかります。このことは腎臓内科を受診していただいた時にはすでに腎機能が廃絶している患者様が圧倒的に多いことを示しています。

慢性の腎臓病は初期には全く症状がありません。
そのため全く腎臓病であることに気付くことなく、 10年20年の間に病気が進行し、症状が出て病院へ行った時にはすでに腎臓の機能が完全に失われている場合も多いのです。 ここまで病気が進行してしまっていると腎臓の機能を回復させることはできません。 腎臓病のなかには完治可能な病気もたくさんあるにも関わらず、腎機能が失われてしまった患者様方を診察させていただくことは残念でなりません。

ではどうすればよいのでしょう。
透析医学会の2010年末の集計によれば腎機能廃絶に至る一番の原因は糖尿病、2番が慢性糸球体腎炎(腎臓の糸球体という部分がやられる病気)、3番が腎硬化症(高血圧が原因)となっており、この3つで76%を超えます。 これらはいずれも健康診断で早期発見が可能な病気です。 早期発見で早期に適切な治療を受けることができれば、腎臓を失わなくても済むのです。私たちはできるだけ多くの方に健康診断を受けていただき、腎臓病の疑いがあれば腎臓内科を受診していただくことを願っております。

2)保存期腎不全の治療

腎臓病を治すことができる時期を過ぎてしまい、腎臓の機能が低下しているが、まだ透析を必要とするほど腎機能は低下していない状態です。ここまで病気が進行するともとの病気の勢いが止まったとしても、腎機能悪化は止まりません。

どうしてでしょうか。このように考えると理解しやすいと思います。

100人で仕事をしている会社があったとしましょう。ある事情で従業員が50人やめてしまいました。 それでも100人分の仕事をしなければなりません。すると一人が二人分の仕事をしなければならず、仕事がしんどくなります。 それでまた20人やめる。するとますます仕事がしんどくなりどんどん従業員がやめていき、最後には誰もいなくなって会社は仕事ができなくなる。 これと同様な理由で腎臓が悪化して行くのです。

腎臓の場合賃金を上げて従業員を確保することもできませんので、仕事を減らすことで腎臓の負担を軽くして、従業員の離職を防ぐ治療を行います。 もっとも仕事を50人分にまで減らすことはできないので、腎臓機能の低下を完全に防ぐことはできませんが、悪化を遅らせることはできます。

仕事を減らすには以下の3つの方法があります。

1)血圧を下げる(特に仕事を減らすことのできる薬があります)
2)塩分制限
3)蛋白制限

私たちはこれらの方法を患者さま方の状況に合わせて無理のない形で進めて行くことを心掛けております。

3)透析患者様方の生活の質の保全と向上

たとえ腎臓機能が廃絶しても腎臓病患者様方の健康と生活の質の向上にお役にたつことが私たち腎臓内科医の使命と考えております。 透析を受けておられる患者様方の体調を保つためには何をおいても十分な透析を受けていただくことです。

そのためには4時間以上十分な時間の透析を受けていただくとともに、シャント血管を良好に保つことが重要です。シャント血管が良くないと、透析の効率が落ち、体調不良につながります。

近年シャントの狭窄や閉塞の治療にPTA(経皮的血管形成術)が盛んに行われるようになり、 下図のようにシャント修復の手術を激減させました(自験例)。

シャント再手術の件数

このように適切な時期にPTAを行うとシャントの修復手術は激減します。
シャント修復の激減はシャントの寿命の延長につながります。

私たちは腎臓内科医ではありますが、このPTAを得意としております。 また人工血管設置を含めたシャント手術も得意としておりますので、近隣の透析施設の先生方からの御紹介、患者様のご来院をお待ちしております。

診療実績

スタッフ紹介

氏 名 役職・専門等
坂口 俊文
役 職:
部長兼血液浄化センター長
資格等:
日本透析医学会認定専門医、指導医
高山 東仁
役 職:
医長
資格等:
日本腎臓学会認定専門医
日本透析医学会認定専門医
日本内科学会認定内科医
矢野 卓郎
役 職:
副医長
資格等:
日本内科学会認定内科医
田村 渉
役 職:
医員