地方独立行政法人りんくう総合医療センター

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3.インシデント・アクシデント報告件数の推移と内訳

3.インシデント・アクシデント報告件数の推移と内訳

マスコミなどで医療事故といえば医療者に重大ミスがあった事象と捉えられがちです。 しかし病院内では医療ミスの有無に関わらず、また患者様に実施に至らなかった事象についても「医療事故」(ヒヤリハットを含むインシデント)として積極的に報告するように取り組んでいます。

マスコミなどで医療事故といえば医療者に重大ミスがあった事象と捉えられがちです。 しかし病院内では医療ミスの有無に関わらず、また患者様に実施に至らなかった事象についても「医療事故」(ヒヤリハットを含むインシデント)として積極的に報告するように取り組んでいます。

レベル0・1・2は安全確認作業で、間違いを回避できた、あるいは早期発見により健康被害がなかった報告です。 例えば、入院生活中に病室や通路などで転倒、あるいは患者様が薬剤を飲み忘れた場合などもこれに含まれます。

平成24年度のインシデント・アクシデントの総件数は3177件で23年度の3132件に比べ45件(1.4%)の増加となりました。 その内容を身体影響レベル別で整理すると、0レベルでは217件減少し、1レベルは236件の増加、2レベルは20件の増加、3aレベルでは2件増加しています。

健康への影響度の大きいとされる3bレベルでは2件増加し、4レベルでの報告件数は0件となっています。

3bレベル以上の個別内容では、日常生活動作が自分で行える患者が浴室や廊下で転倒し、大腿骨の骨折で手術を行った内容など患者が事故要因に関与する事象が発生しています。 インシデントの内容においても同様です。 チューブドレーン関連や転倒転落の事象などは事故防止の説明や観察を行っていても、終日医療スタッフが患者の傍にいることは不可能であり、これらの事象はシステム的な防止対策が困難な領域であると考えています。

安全対策として「人はエラーを起こす動物」を前提に医療者のエラーの低減のための取り組みがされてきました。 これにより、医療の安全性は向上したと考えます。更に医療の安全性を高めるためには、事象と患者の特性を考慮した対策について展開される必要があると考えます。

一般的に人口統計では高齢者の占める割合が増えており、患者層の高齢化が更に進むとされています。 当院の入院患者における高齢者の割合を2008年と2012年の5年間で比較すると60歳以上は54%から55%に1%、70歳以上では31%から37%へと6%増加しており、着実に入院患者の高齢化は進んでいます。

よって高齢者の思考や行動特性を考慮して観察や対応を行い事故防止に努める必要があります。 高齢患者は入院直後や術後にせん妄になりやすいことや、安静により筋力や体力が低下しやすいなどの特性があり、転倒やチューブ抜去に至りやすくなるため、これらへの対応を強化する必要があると考えます。 また高齢者は複数の疾患を患っていることがあり、体力などの予備力の低下から重症化しやすいといえます。 患者および家族が、高齢患者の入院生活で発生しやすいリスクについて理解し、治療への納得と参画が得られるようにインフォームドコンセントを強化し、パートナーシップを推進することが重要と考えています。

(表1)りんくう総合医療センター医療事故統計 年次推移
  25年度 26年度  27年度 28年度 29年度
レベル0 790 740  730 565 473
レベル1 2710 2666 2754

2649

2360
レベル2 88 317 463 444 555
レベル3a 9 16 25 22 31
レベル3b 2 7 3 5 8
レベル4 0

0

0 1 1
レベル5 0 0 0 0 0
合併症 15 2 13 10 14
不明・その他 9 41 92 104 51
合計 3623 3789 4080 3800 3493
 
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