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呼吸器外科

診療内容と特色

概要

当科は、1999年に外科より独立、呼吸器外科学会の認定修練施設として、肺癌などを中心に、年間約80例前後の呼吸器疾患の外科治療を行っています。
初診後は、可能な限り外来で精査を行い、ほぼ全例に、クリニカルパス(標準化された治療スケジュールを適用)を用いて、原則、手術時のみの入院加療をとっています。各疾患の治療方針、入院経過などについては、後記の通りです。

内容・特徴

肺癌も含め、各疾患に対して、低侵襲を心がけるべく、積極的に、胸腔鏡を使用して手術を行っています。
最近では、約8割以上が、胸腔鏡下手術となっています。
以下に、各疾患に対する、当科の治療方針を、ご紹介いたします。

気道狭窄、ステント関連
現在、原則、対応していません。
肺癌
原則、肺癌学会ガイドラインに基づき、治療方針を決定しています。
初診から手術までは、非喫煙者では、2週間程度を目標とし、入院は術前日で、約1週間前後の入院期間となっています。
標準術式は、肺葉切除+リンパ節廓清ですが、一部の小型肺癌を含めた早期肺癌では、区域切除や部分切除といった縮小手術を選択する場合があります。
その際の手術法は、原則、進行度1期症例には、胸腔鏡下手術を行い、根治性と併せて、術後のQOL維持、早期回復を目指しています。一方、それ以上に進行した例でも、可能な限り、肋骨切除や筋肉切離などはせず、そして、根治性を損なわない範囲で、胸腔鏡補助下に手術を行っています。
他臓器浸潤例など高度進行例では、拡大手術を行っています。その場合、症例によっては、腫瘍内科と連携し化学療法(抗癌剤)や放射線治療などを組み合わせた集学的治療を行い、切除可能、耐術可能な場合、積極的に手術を試みています。
転移性肺腫瘍
原則、早期肺癌の治療に準じ、可能な限り、肺癌同様、胸腔鏡下手術を行っています。
気胸
原則、再発気胸を手術適応としています。しかし、最近は、若い世代(20歳台)では、初回例でも、画像上、原因となる病変(ブラ)が明らかな場合には、再発予防のため、胸腔鏡下手術を勧め、希望される方が増えています。
ほぼ全例、数日以内(基本、準緊急扱い)に手術を行い、術後3日程度を退院の目安としています。
なお、再発予防として、全例に、吸収性被覆材および自己血噴霧または、フィブリン糊噴霧による補強を追加し、良好な結果を得ています。
縦隔腫瘍
頻度的には、充実性腫瘍の胸腺腫が最多ですが、手術対象は、先天性腫瘍としての嚢胞性腫瘍が主です。充実性腫瘍では、発見時、原則手術対象ですが、嚢胞性腫瘍では、大きさ、経過などにより、手術が必要となります。その際、原則、嚢胞性腫瘍を中心とした良性例では、可能な限り、胸腔鏡下手術を行っています。
通常、入院期間は、胸腔鏡下手術例では、術後3-5日程度を目安としています。
孤立性肺結節
原則、CT検診学会のガイドラインを参考としています。
大きさ1cm以上でCT検査で肺癌が疑われた場合は(当院の過去の症例では手術した症例の81%が悪性病変)、原則、胸腔鏡下手術による、確定診断をお勧めしています。
サイズ、局在によっては、より確実な切除をすべく、場合により、CTガイドに経皮的マーキングを用いています。
その他
原因不明の縦隔リンパ節腫大例では、胸腔鏡下生検または縦隔鏡下生検も可能です。また、原因不明の胸水貯留例では、胸腔鏡下胸膜生検も行っています。

外来・診療予約について

初診は、原則、木曜日でお願い致します。なお、急ぐ場合は、地域医療室へ御相談下さい。 御紹介を頂ける場合は、当院の地域医療連携室に電話をしていただけば、予約ができます。また、セカンドオピニオンをご希望の場合も、同様です。
紹介状、また、胸部のレントゲンやCTなどが有りましたら、できる限り一緒に持参してください。
その際、CD-Rなどのメディアを持参いただければ、診察がより円滑に進みます。

診療実績

手術実績
2012年1月1日~12月31日
疾患 症例数
肺癌 36
転移性肺腫瘍 8
縦隔腫瘍 8
炎症性肺疾患 0
膿胸 1
嚢胞性肺疾患(含 気胸) 23
胸部外傷 0
その他の呼吸器手術 10
全手術総数 86
  胸腔鏡下、または併用手術 70
  手術死亡 0

参考)手術死亡(術後30日以内死亡):0.4%(2009年全国調査、肺癌例)

  • 【主要施行術式】
  • 肺全摘術  : 1例
  • 肺葉切除  :19例(superior sulcus tumor 1例は術前治療例)
  • 肺区域切除 : 8例
  • 肺部分切除 :20例
  • 気胸手術  :23例(原発性19例、続発性3例) など

スタッフ紹介

氏 名 役職・専門等
大森 謙一
役 職:
呼吸器センター長兼部長